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アートにエールを作品公開まで

郁美です^_^

多くの芸術家関係の方々が応募し話題となった『アートにエールを』ですが、私も手話ダンスの作品でエントリーし公開していただきました✨

今回作品の中やメンバー紹介の文面の中だけでは紹介しきれなかったエピソードやメンバーについて、こちらで詳しく紹介させてもらいます!

コロナ禍が悪化した4月末から、驚くほどにインストラクターとしてもダンサーとしても表に出て働くことがピタリとなくなりました。

休むこともゆっくりすることも、悪いことだと思っていた自分に、練習以外にやることを探す時間ができ、何かダンサーとしてやれる活動はないかと探すようになりました。

そこで見つけたのが東京都が主催する『アートにエールを』の募集でした。ネットを通じた芸術作品投稿で、採用されれば出演料が1人10万円ずつもらえる、というとてもありがたい企画でした。

公開された作品のクオリティに関係なく、応募の先着や企画内容というものが基準にありましたが、わたしはせっかくなので、価値のある高いクオリティの作品を世に出したいと思いました。

社交ダンスにするか、それとも別ジャンルにするのか‥色々悩んだ結果、私はダンサーとろう者で手話パフォーマーの友人2人にまず声をかけました。それから音楽家の友人、カメラマンに、お願いをし7人でチームを組み、手話ダンスの新作作りに臨みました。

YouTubeを媒介にすることから、著作権の問題で音源を作成してもらう必要がありました。またどうしたらなるべく高度なダンスを織り交ぜながらわかりやすい手話表現ができるか、どんな表現なら歌詞の意味や曲の雰囲気を伝えやすいかをろうの友人の意見を聞きながら何度も話し合いました。

いくつかの候補曲から、私たちが選んだのはいきものがかりさんの『LIFE』という曲です。

生きることで出会う苦しさや、愛、命そのものを歌った壮大な曲です。

バリアフリーなアートをテーマに掲げ、様々な障害すらも乗り越えて共に生きるという気持ちも込めて作成しました。

ただそもそもこの手話ダンスというジャンルは賛否両論あります。

手話はろうの方々にとっては大切なコミュニケーツールで、言語です。聴者が大多数のこの世の中で、苦労を乗り越えて生きるろう者の方の中で、手話は自然に進化し文化や歴史もたくさん存在しています。

手話にはアイウエオの五十音の指文字も存在しますが、通常単語の表現を組み合わせて話をします。ただ、手話で話す方にとっては単語を出す順番や組み合わせを聴者の話し言葉のまま手話にあてはめて話すととてもわかり辛いものになります。日本語の文法は結論が最後に来るのもあり、複雑で内容が掴みづらいそう。なので手話で会話する方々の多くは英語の文法ように重要な単語を先にしめしてたり、表情や手話の表現を工夫して言いたいことを簡潔に伝えるのがほとんどです。

話し言葉に手話単語を当てはめた手話を『対応手話』、ろうの方々が日常使う手話を『日本手話』といい、私も日本手話で話すことはまだまだできません。ただ、ろうの方にとって対応手話での会話は、分かりづらく疲れるものであろう、、ということは想像がつきます。

つまり何がいいたいかというと。

日本語の歌にただ手話をあてはめて手話歌にするのは簡単ですが、これはろう者の方にとっては、とても意味のわかりづらいものになる、ということです。つまり、聴者にとっての自己満足に終わりがち、、ということです。。

それなのに、手話歌をやればろう者の方に寄り添っていることになる、手話歌は素敵だ、と安易に称賛ばかりされると、当然ろうの方は深く理解されないままだな、と複雑な気持ちに苦しむと思います。

ただ私は手話歌や手話ダンスをきっかけに手話を学ぶ人もいる、手話ダンスのチームに聞こえない人と聞こえる人が交じって作品を作っている、これはひとつ素晴らしいことなのではないかな?と思っています。

なので、なるべく日本手話に近い手話を取り入れた手話翻訳にした上で、ダンスをつくってみることにしました。

それが今回の『LIFE by sign art』です!

https://cheerforart.jp/detail/2733

これを見て辛い思いをする人がいたら無理してみないで下さい。私もまだまだ想像力がたりず、無意識に人を傷つけていると思います。

でも私達3人が互いの価値観を出し合いつくった作品のように、広い世界でも価値観を共有しあって、お互いの当たり前が当たり前でないことを知ることを恐れずに、面倒くさがらずにやっていって欲しいなと思います。

伝えるだけでなく、同じだけ聞き入れる。相手の立場や主張の裏にある気持ちを想像する。見えている視点だけで、全否定することなく『互いに聞く』ということが重要だと思っています。そこまでの思いが伝わることが願いです。

最後にとても素晴らしかったの今回のチームメンバーをサラッと紹介!!

私の最大に信頼できるダンサー仲間でTeamVenus時代の同期?先輩?です❤️

ダンスの実力はもちろんですが、彼女の仕事への正確さとアイディア、視点は本当にすごくて、一言で言うと『頭良すぎ』です!

新居史麻ちゃん

私は一緒に仕事すると、自分が仕切ってたはずの仕事も、なぜかいつのまにかおんぶにだっこです。手話はビギナーでしたが、最後はほとんど手話で会話ができるようになってました

天才か、、、、

そしてNyanko

数年前から一緒にいくつかの作品を作っていますが、とても努力家で決して諦めない強いアーティストです。彼女は聞こえません。表現力は私とは比べものになりません。対応手話しかできない私とも、嫌な顔せず根気よく手話で話してくれ、手話が間違っているとすぐに教えてくれる友人です。今回手話翻訳、表現を指導してくれました。モデルでミスデフのワールドチャンピオンです^_^各地で講演や、パフォーマンスをしています。

熊井は今回のリーダーで企画や演出を考え、人を集めました。そう、特技は友達作り😂笑

写真は割愛しますw

フルートの金子友美さん

プロの演奏家です。今回メロディーを担当してくれました。優しい音色でこの曲にぴったりです。彼女の手話が数秒間流れますが是非注目してみてください。美人さんです!!ちなみに幼なじみですw

パーカッションの小笠原一馬さん

動画内にも演奏している手元が出てきますが、曲にたくさんの表情をつけてくれています。そして今回のチームを盛り上げるために、たくさんのフォローをしてくれ、見えないところでメンバーや私に常に気遣いをしてくれました。音楽家としても人としてもとても素敵なかたです!

ギターの加治良浩さん

彼は今回の作品作りのキーマンです。楽曲アレンジ、譜面作り、音源作成をすべてしてくれています。音楽については無知ですがかなりの実力者です。多忙な中私の無駄なこだわりや要求にも100%答えてくれました。優しすぎて癒されました。彼のYouTubeにはギターのアレンジ曲がたくさん出ています。どれも素晴らしいです。是非聴いてください!

https://m.youtube.com/user/rohisyojika

そして、クリエイターのshusaku

撮影、編集をすべてしてくれました。

ソーシャルディスタンスを忠実に守り別撮りをしたため、カット数がかなり多く編集もかなり大変だったと思うのですが、、、彼もまたとても優しく、最後まで丁寧に編集作業にむきあってくれました。

そんな7人で作った作品です。

限定公開のわりにアートにエールの中では再生回数がなかなかなので、嬉しく思っています^_^

まだみていない方。ぜひ、この作品を見てもらえたら嬉しいです!!

私自身も素敵な作品になった思い出を忘れずにいたいとおもいます。ちなみにコロナ中ですべてリモートで進めていたため、まだ一度も全員では集まれてませんwリモートの可能性の無限大さをかんじました!!

今回一緒にやってくれた6人に改めて感謝の気持ちを込めて‥✨

一応最後にもっかい貼っとくね❤︎w

https://cheerforart.jp/detail/2733

以上!

郁美

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